2013年2月24日日曜日

古代史21世紀の研究課題:ムー大陸(実在したか!)



 出典:謎解き古代文明㈱彩図社・2011年

 ムー大陸は実在したか!



 「写真」トロアノ絵文書

 《伝説》

 今から1万2000年前、太平洋の真ん中には「ムー」と呼ばれた大陸があった。

 その大陸には高度な文明を持つ6400万もの人々が暮らし、

 太陽神の化身である白人の王、ラームーの治世の元、豊かな平和を享受していた。

 しかし、ムー大陸に突然、終わりが訪れる。

 『トロアノ絵文書』にはつぎのように記録されている。

 「カンの六年、十一ムルク、サクの月に恐ろしい地震が始まり、

  十三チュエンまでやむことなく続いた。
 
  地の丘の国-「ムー大陸」は犠牲の運命にあった。

  大地は二度持ち上がり、夜のうちに消え失せた。

  地下の火の作用により、大地は絶えまなくうち震え、

  各所で盛り上がり、また沈んだ。

  ついに地は割れ、十の国々(民族)は四散した。

  かくして六千四百万の住民はその国とともに陥没した。

  この書を編むに先立つこと八千六十年前の出来事である」

  (ジェームズーチャーチワード〈小泉源太郎訳〉『失われたムー大陸』より)

 『トロノア絵文書』の解読者で、

 ムー大陸の提唱者であるジェームズーチャーチワードによると、

 ムー大陸こそ人類発祥の地であり、

 聖書の『創世記』に出てくる大洪水で没した土地だったという。

 遥か太古の昔に海中に没したという「ムー・大陸」。

 本当に存在したのだろうか。

 ※①トロアノ絵文書

 スペイン人の侵略を免れて現代に残るマヤの4写本の1つ。

 『トロアノ写本(マニュスクリプト)』とも呼ばれる。

 登場する神々の種類からユカタン半島南部で、

 先スペイン期末期(後古典期後期。11~16世紀)に作成されたとみられている。

 石膏を表面に塗布した細長い樹皮紙を屏風折りにしたものに、

 マヤの絵文字で、古代マヤの神々や儀礼、暦や予言のことが記されている。

 1869年に刊行されたが、その後、

 『コルテシアノ絵文書』の続きであることが判明し、

 1967年にフルカラー完全版(グラーツ版)が刊行された。

 現在では『卜ロ=コルテシアノ絵文書』(あるいはマドリード絵文書)と呼ばれ、

 マドリードのアメリカ博物館所蔵である。

 ※②アトランティス

 1万2000年前に滅びたとされる幻の大陸。

 欧米ではアトランティス人気が圧倒的で、研究家に対して。

 ”アトラントローグ”という呼称さえあるほどである。

  『アトランティス伝説』(平凡社、1994年)で位置付けたように、

 ムーはアトランティスのエピゴーネンと見られているためだろうか。


 《真相》

 日本では「失われた大陸」といえばムーとアトランティスが双璧である。

 そして、

 どちらも同じような超古代文明の繁栄と滅亡を伝えた「伝説」だと思われがちだ。

 しかし、両者はだいぶ趣が異なる。

 アトランティスが古代ギリシャの哲学者、

 プラトンの『ティマイオス』『クリティアス』という典拠を持つのに対し、

 我が「ムー」ではプラトンに当たるのが、

 19世紀から20世紀にかけて生きたイギリス大のジェームズーチャーチワード。

 口承された背景もなく、[ムー]を伝説と呼ぶにはきわめて新しいものなのだ。

 ※『ムー大陸は琉球にあった!(徳間書店・1991)』
 《ムー大陸は琉球にあった!
 「ムー大陸は琉球にあった!

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 《参考》

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