2010年6月1日火曜日

王者の利器『鏡』(2)


 出典:加治木義博:言語復原史学会
    邪馬臺国の言葉
    コスモ出版社
    153頁



 
 「写真:方位指示鈕盤竜鏡」

 「写真:半円方格帯獣形鏡」

 古鏡の鈕をくわしく調査すると鈕孔が、

 他の方位指標(十二支や指針形や乳など)の方向と、

 ほぼ一定のズレをもったものが多数あることがわかる。

 写真向って右(孔に通した棒が細すぎて傾きすぎているが)は

 孔が上下の四角を結んだ線に比べて傾き、

 左の鏡は丁度棒をさした形に鈕に突起がつけられていて、

 これも僅かに傾いていることが、はっきり認められる。

 鏡によっては丁度この逆に傾いたものも見られる。

 この傾きは地軸と磁石のさす方向との差に近い。

 地軸の北は北極星の位置で天測の基盤になるものであり、

 これらの鏡と磁石との組合せで互いの誤差を修正して

 正確な方位を測定することができる。

 写真左の鏡は炭素14法および図柄から

 後漢~三国代のものであることがわかっている。

 (伝薩摩国出土品。いずれも筆者所蔵)

 「写真:位至三公鏡」 

 「写真:四神十二支方格規矩鏡」

 (いずれも漢代。筆者所蔵)
 
 『参考』

小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書

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