出典:加治木義博
日本人のルーツ
保育社:カラーブックス
<日本人のルーツ>-その探求の一方法-
<A>は前ページの土器の取れた口をつけて元の姿に復原したものだが、これと48ページの<C>とを、<B>の殷の人面盉と比較してみると、25以上の共通点をもっている。
日本と中国別々に作られながら、こんなに多く一致するのは、偶然似たのではなくて、仏像のように作る上でのきまりがあって、それが守られているためで、信仰に根ざしたものとみるほかない。
古代人は想像以上に神を恐れ、ちょっとした文様も重要な意味をもっていた。
それらは単なる飾りではない。
だから縄文人は殷の人々と同じ神を信じ、同じ規則に従ってこれらの注口器を作った。
海を隔てていても決して無関係ではなかったのである。
<写真>
●<A>辰馬注口器(復原レプリカ)
●<B>青銅人面盉(中国殷墟出土):
ワシントン・フリア美術館臓
『参考』
小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書 『メソポタミア世界』
歴史研究家「小嶋 秋彦」
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