出典:加治木義博
日本人のルーツ
保育社:カラーブックス
<日本人のルーツ>-その探求の一方法-
47ページの人面盉がもっていた先太の奇妙な角は、<E>にもみられる。
<E>は古墳時代の埴輪であるから、縄文時代の信仰が殷のものと同じであったことを補足すると同時に、その信仰が古墳時代でも滅びずに続いていたことを示している。
<H>もまたよく見ると先太の角の変型であることがわかる。
そればかりでなく、<F>もやはり先太の角の一型である。
この兜の前立ては近世までやはり神聖な威力の象徴として生き続けていたのである。
<G>は中国西南部甘粛省の、チョニの牛頭天王面の角で、<H>の角と同じくスペード型をしている。
この風変わりな角はやはり信仰に結びついて今なお生きていたのである。
<写真>
●<E>笑顔埴輪
●<F>大鍬形の前立て
●<G>ツァム舞楽面の角
●<H>金銅冠
『参考』
小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書 『メソポタミア世界』
歴史研究家「小嶋 秋彦」
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