2010年2月7日日曜日

古代信仰はルーツと無関係か


出典:加治木義博

日本人のルーツ

保育社:カラーブックス

<日本人のルーツ>-その探求の一方法-


その共通点は日中間だけでなく、<D>のイランの注口器でも多くみつけることができる。

こうしたことは決して不思議でも謎でもなく、76ページなどでお話しするように

メソポタミア文化は6000年前に中国東部に達しており、

当然殷文明と縄文文化に影響を与えたのである。

これらの出土品がもつ数多い共通点は、オリエントと日本列島とを結ぶ、

人の動きが縄文時代にもあったことの証拠である。

それは後世にも同じ信仰を残すと同時に、

途中の経路の各地にもいろいろな証拠を残しており、

それが日本人の古代信仰が何であったかを物語り、

日本人のルーツの一つを、はっきりと教えてくれるのである。

<写真>

●<A>辰馬注口器(復原レプリカ)

●<B>青銅人面盉(中国殷墟出土):
ワシントン・フリア美術館臓

●<C>押型文双耳注口器(茨城県福田貝塚出土)

:縄文後期・東京大学蔵
●<D>人面注口器(イラン・ギラーン州出土)
:紀元前11世紀


『参考』



小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書 『メソポタミア世界』  





歴史研究家「小嶋 秋彦」




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