出典:加治木義博:言語復原史学会
異説・日本古代国家
㈱田畑書店
150頁
天の何々は明らかに、その出身が天族であることを示している。
その一族が本州とされる大倭豊秋津島を領有しているとすれば、
これは天孫族と呼んでもいいであろう。
建何々は、勇猛さを表現したものなどといわれてきた。
しかし天が単なる美称でない以上、
これも部族名と考えるほうがいいと思われる。
大、以下も同様である。
しかしこれも、
まだまだ証拠がそろわないうちは仮説にすぎないし、
ここでは次の問題の手がかりとして、
この肩書きに関心をもっていただけさえすればよいのであるから、
これは、
いずれ徽底的に検討することにして今は保留して前進しよう。
次の問題、それは、この肩書きを手がかりにして、
スサノオ神話の残りの部分を考えてみようということである。
命はどこからきて、どこへ去ったのか?
それがこの肩書きがいく度も変った謎を解くと
思われるからである。
『参考』
小林登志子『シュメル-人類最古の文明』:中公新書
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